【食物アレルギー】グルテン、グレインフリー??

【食物アレルギー】グルテン、グレインフリー??

食物アレルギーについて

食物アレルギーは、犬の健康に関する誤解の多いトピックの一つです。
そして愛犬のドッグフード選びなどで重要な要素となりますので、
以下に、食物アレルギーに関してお伝えします。


食物アレルギーとは?

食物アレルギーは、犬の免疫システムが特定の食品成分に過剰に反応して免疫応答を引き起こす症状です。

最も一般的な原因はタンパク質によるアレルギー反応で、次に多いのが炭水化物によるアレルギー反応となります。

食物アレルギーは、犬の皮膚疾患の約5%で、 犬のアレルギー性皮膚疾患の約15%に関与していると言われております。

そのため、一般的な認識ほど、頻繁に症状が発生しないのが実情です。

皮膚疾患の最も一般的な原因はノミ(ノミアレルギー性皮膚炎)および犬のアトピー性皮膚炎(環境アレルゲンに反応する遺伝的要因)です。

犬のアトピー性皮膚炎は犬の食物アレルギーと非常に似ているため、診断が難しいことがあります。

研究によると食物アレルギーの犬の13〜30%が同時にアトピー性皮膚炎を持っていると言われています。


どの食物が最もアレルギーを引き起こす可能性が高いですか?

インターネット上では「穀物」が食物アレルギーの主要な原因であると言われていますが、長期の研究によると、その他の食物のアレルギーが原因であることが示されています。

〜アレルギー症状を引き起こす食物〜
- 牛肉:32%
- 鶏肉:26%
- 羊肉:20%
- 豚肉:16%
- 乳製品:14%
- 米:6%
- 小麦:2%

数値の上位は、ドッグフードによく使われているタンパク源となります。
グルテン、グレインに対するアレルギーは非常に少ないことが分かります。

※例外は、消化器症状を呈するアイリッシュ・セッターやボーダー・テリアなど、一部の犬種に見られます。

 

グルテン、グレインフリー??

グルテンフリーとは
・グルテンを含まない食品や食事を指します。
・グルテンを含む穀物(小麦、ライ麦、大麦など)

グレインフリーとは
・穀物を一切含まない食品や食事を指します。
・ すべての穀物(小麦、ライ麦、大麦、米、トウモロコシなど)


グルテン、グレインフリーなどのドッグフードの製品には穀物がアレルギーの主要な原因であるかのように言及していますが、冒頭での数値で表からわかるように、その他のタンパク源が食物アレルギーの原因である可能性が高いことに注意してください。

そして、穀物に対してアレルギー症状がないのに単純に排除することは、適切な選択肢ではないと言えます。



犬の食物アレルギーの症状

食物アレルギーを発症する年齢は、
一般的には6ヶ月未満と6歳以上です。

アトピー性皮膚炎は、一般的に6ヶ月〜3歳の間に最も発症すると言われており、これはアトピー性皮膚炎と食物アレルギーを区別する際の一つの判断基準となります。

症状としては、嘔吐、下痢、排便時の苦痛、腸炎、呼吸困難、重いアレルギー症状は命に関わることもあります。

また、非常に強いかゆみを伴い、かきむしる、こすりつける、噛む、なめる、お尻を引きずりながら歩く、などかゆみを示す行動を取ります。

最も影響を受けやすい部位は足、耳、脇の下、股間、肛門周辺です。

それと、自己傷害や慢性の炎症によって二次的な細菌や感染する可能性があるのでご注意ください。

食物アレルギーは季節に関係なく発症します。
したがって、犬が同じ食物を摂取し続ける限り、一年中症状が現れます。

対照的に、アトピー性皮膚炎の犬が反応する多くの環境アレルゲン
(例:花粉など)は、通常、季節的なものですが、ダニ、ノミなどのアレルゲンは一年中存在します。


アレルギー検査の種類

1. 皮内反応試験
アレルゲンを直接皮膚に注入し、15分後の反応を観察する試験。結果が速やかに出るが、日本の病院での取り扱いが少ないのが現状。
ハウスダストや蚊、ノミなどのアレルゲンがテスト項目としてあるが、利用可能なアレルゲンの種類は限られている。

2.除去食試験
特定のアレルゲンを含まないドッグフードを1か月与え、アレルギー症状の有無を観察する。 

3. リンパ球反応試験
食物アレルギーに関する試験。血液中のリンパ球とアレルゲンを混ぜ、リンパ球の増加を観察。食物アレルギーの多くはリンパ球が関与している。

4.皮膚生検
皮膚炎の部分を採取し、外部機関で病理検査を行う。

5. パッチテスト
遅延型アレルギーの原因を特定するための検査手法の一つです。

6.アレルゲン特異的IgE検査
犬のアレルギー性皮膚炎を疑う場合の主要な検査。採血後、IgE抗体がどのアレルゲンに反応するかを外部検査機関で調査。検査内容は検査機関により異なります。

※アレルギー検査の精度は100%ではありません

 

検査の結果が分かったら、適正なドッグフードを選ぶ

検査の結果、実際にアレルギーの成分が判明したら、
それらの成分を含まない食事を選択します。
その際も、獣医師の相談することをお勧めいたします。



最後に

アレルギー性皮膚疾患は容易に治療できるものではなく、複数の原因が関与している可能性があります。

また、アレルギー症状がない場合、グルテン、グレインフリーのドッグフードを選ぶことはお勧めしません。

もし、症状が持続する場合、ネット情報だけを頼りにしないで、必ず獣医師にご相談下さい。

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